組合長あいさつ

下野農業協同組合 代表理事組合長
長 昌光
日頃より皆さまから寄せられておりますご指導とご支援に対し、厚く御礼申し上げます。
さて、昨今の農業を取り巻く情勢を振り返りますと、コロナ禍での外食産業低迷により、特に米について大幅な需給緩和を招きました。
3年産主食用米生産については、JAグループを挙げて作付転換に取り組んだものの、消費低迷は依然として改善せず、米価は大幅に下落しました。4年産主食用米の適正生産量についても、農水省は3年産米よりさらに少ない675万トンとしており、3年産と比較して21万トンの削減が求められています。JAグループ栃木としては、主食用米の作付面積を3年産米よりもさらに6千ヘクタール削減する目標を設定し、当JAにおいても強力に作付転換を推進しています。
また、一昨年に公表された農林業センサスに基づく本県の生産基盤のシミュレーション結果では、2030年の基幹的農業従事者数は2020年と比較して40%もの減少が見込まれることから、産地を維持していくための担い手確保は喫緊の課題となっています。
こうした情勢を踏まえ、昨年11月に開催した第32回JA栃木県大会では、5つの重点取組事項として、『持続可能な食料・農業基盤の確立』『持続可能な地域・組織・事業基盤の確立』『不断の自己改革の実践を支える経営基盤の強化』『協同組合としての人づくり』『「食」「農」「地域」「JA」にかかる国民理解の醸成』を決議しました。当JAでは、これらの実践と実現に向け、「持続可能な農業・地域共生の未来づくり3か年計画」を策定しました。
また、今回の総代会より、単年度事業計画と合わせて、農業者の所得増大につながる取組目標を設定した「自己改革工程表」を作成しており、不断の自己改革に取り組んでいく決意を新たにしたところです。
農業環境がますます厳しさを増すなか、産地の農業生産を維持・拡大させるため、新規生産者の確保対策や既存生産者の規模拡大対策等を積極的に実施していきます。
今後も、総合事業を営む農業協同組合として組合員・地域のために継続して機能発揮できるよう、役職員一体となって全力を挙げて取り組む所存です。今後とも、皆様のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げ、挨拶といたします。
令和4年5月27日
代表理事組合長 長 昌光